弊社取締役中嶋が執筆した記事は以下です。
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不動産業界におけるVRコンテンツの活用の効果については、内見の絞り込みに活用することで無駄な内見を減らすことができ業務効率化できる、顧客がオンラインの360度VRコンテンツで事前にしっかりと情報を得ることで来店時の確度が上がるなどの声が弊社が提供するVRクラウドソフト「スペースリー(旧 3D Stylee)」の利用事業者からも聞かれています。ただ、このように定性的に説明できる部分は多いものの、まだ歴史も浅く、有効な定量的データはそれほど多く蓄積されてはいません。しかしながら、弊社が提供するVRクラウドソフト「スペースリー」利用事例においても、少しずつ興味深いデータや効果も見られ始めているので、紹介したいと思います。
ウェブサイトの滞在時間、閲覧ページ数の向上
外国人向けに不動産情報を提供する、リアルエステートジャパンは今春から業務提携しているミサワホーム不動産の管理物件を始め、不動産物件のVRコンテンツを同社メディアに掲載することを発表しました。
同社が掲載するVRコンテンツは、コンテンツと連動する間取り図、他のシーンに移動できる矢印や画像キャプションなどの機能があります。導入からまだそれほど時間は経っていないものの、同サイトを訪れた人が閲覧する時間は30%以上増加し、閲覧ページ数も60%以上増加したそうです。
遠隔地から部屋探しをする外国人向けに、VRコンテンツの利便性が高いことは定性的には説明できることですが、今回取得されたデータによって裏付けられたと言えます。さらに、同社がVRコンテンツを掲載した物件では、現地の内見を行わずに成約する事例も出始めているそうです。
接客へのVR導入による成約率の向上
5月12日、楽待不動産新聞に、株式会社日本財託のVRを活用した内見代行サービスに関するインタビュー記事が掲載されました。
同記事によると、導入した2017年の1月以降、同サービスを利用した顧客の成約率がおよそ6割を超えており、一方で、同サービスを利用しなかった顧客の成約率は4割を切るそうです。この成約率の高さは、顧客からリクエストのあった物件をVRで内見して頂くという同社のサービス、つまりある程度確度高めの顧客群が対象であることに起因する部分も多いですが、同サービスを利用した場合と利用しなかった場合で比較しており、接客にVRを導入した効果が見える興味深いデータになります。
管理会社としての業務効率化
不動産管理大手の株式会社リオソリューションはリオグループ傘下不動産管理の株式会社リオ・ソリューションは、管理物件のVRコンテンツをQRコードにして仲介会社向け図面に掲載しています。
VRコンテンツによってコンセントの位置や窓の高さなど、これまで通常の写真だけでは伝えきれなかった情報を伝えることで、仲介会社からの単純な質問を半分程度に削減できたそうです。単純な質問が減ることで、管理会社としても仲介会社としても本来の業務に集中することができるでしょう。
まとめ
今回紹介した効果はVR導入の初期段階で見られたものです。重要なことは、各事業者がそれぞれの業務の実態に合わせた使い方をしていることです。このような活用事例、不動産物件のVRコンテンツの数が蓄積していけば、不動産の360度VRによる内見がより一般的になり、さらに違った効果も見られるようになるでしょう。
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